どんなに素晴らしいフレームワークもレッドエコノミーの範疇から抜け出ていないと思う。
フェアトレードやブルーオーシャン戦略でさえ資本主義、レッドエコノミー、TOP (Top Of the Pyramid)のための差別化という既成概念の殻を破る事はできていない。
フレームワークが現実の社会に追いついていないのである。
経営学が追いついていないとはどういうことだろう。
例えば銀行家は企業へCSR会計を促し定量化を求めるべきだが、CSRそのものをわかっていない。
大手企業の利益の一部を還元している程度にしか考えていない。勉強不足であろう。
そもそもトリプルボトムラインの価値を認めるフレームワークがない。
CSRは企業存続の根幹であり、CSR戦略が現代において最も求められているなどといわれているにもかかわらず、相変わらず利益向上のみを目指すレッドエコノミーの狭い視点からしかみていないフレームワークしか存在しない。
経済学、経営学を学ぶ方達には是非新しいフレーウワークを構築していただきたい。
今だに多くのビジネススクールがポーターの何十年も前のフレームワークを用いているのは驚きである。
そもそも企業競争の原理の最終目標が収益拡大であることが果たして全ての価値観を含有しているとは言えないだろう。
永続性を求めるならば企業のブランディングや企業倫理の構築が求められるはずだが、短期的な収益拡大経営戦略のためのフレームワークは万能ではない。
トリプルボトムラインが評価され、企業存続の根幹であるならばフレームワークは再構築されなくてはならない。
そしてTOP層の一部しか対象にならないグリーンエコノミーをどんなに推進したところで世の中の変革を促す事は困難である。
BOP層が環境負荷分のお金を追加で支払う事は困難だからである。
TOP.MOP.BOPの全てが関係したブルーエコノミーの概念を進めるべきである。
ブルーエコノミーは自然の法則に近いと言われる。
即ち自然の栄養素とエネルギーをカスケード的に利用する事である。
廃棄物が有効活用されてなくなる世界である。
自然界には排泄物はあっても利用されない廃棄物は少ない。
0.02パーセントしか利用されず廃棄される珈琲。
意外かもしれないが珈琲の所謂出涸らしは殆ど全て廃棄される。
ならばその出涸らしを有効活用して商品を作れば良い。
椎茸栽培にも活用できるし様々な応用が利く。
あらゆるマテリアルは、それを生み出す為に膨大なエネルギーを費やし大量の廃棄物を発生させる。
ブルーエコノミーの発想は、生み出すエネルギーの削減と廃棄物の量を減らして、有効活用することである。
安かろう悪かろうの製品をBOP層に販売するビジネスモデルではないし、ライバルの会社よりも儲けるという事を念頭においたものでもない。
イメージ図はこんな感じだろうか。